「卵を1つのバスケットに入れない」という分散投資の格言的な話があるが、これをまんま鵜呑みにすると個人の兼業トレーダーにとってはマイナスになる場合がある。

■資産がないうちはバスケットに入れる意味がない

そもそも分散投資は、金、不動産、債券、株式といった形で資産形成の話で使われる。株式投資では、セクター別の銘柄を複数保有するってスタンスでよく用いられる。1つの卵(銘柄)が含み損を抱えたとしても、他の卵(銘柄)が値上がりしてくれれば資産の目減りはないって寸法。

しかし、個人がたいした金もないのに卵を分散していては利益がうすまってしまう。300万円を100万ずつ分けて投資したら1銘柄100万だから対して買いもできない。ポジション操作したくても20万の銘柄だったら5つしか玉を持てない。これじゃ振りすぎてうねり取りもできないし、両建てで薄く稼ぐことしかできない。

「個人で小資金でトレードする」ことに限ればバスケットなんかに入れずに、1~2銘柄に絞ってガンガン積極的にスキャルで参戦したほうが絶対に資金効率がいいし儲かる。

それに、小資金で稼げるようになってるということは、トレード技術がそれなりに身についてるってことで間違いない。いけるところまでスキャルとデイトレでがっつり稼いだら、バスケットに卵を入れるっていうなら話はわかる。金がないのに税金の心配したり、1銘柄の多少の下落を気にしたって大した話じゃないってこと。