前半は副業や個人が趣味から始めたことがビジネスに大成長したって話。アフィリエイトや趣味的ビジネスの成功事例が書かれている。

次にプライベートカンパニーの作り方、心構え、メリットがずらり。最後に不動産投資への流れ、といったところ。

サイドビジネスの期待値を感じさせる序章から、不動産投資への流れは読んでいて納得感がありおもしろかった。最初の副業ネタが誰でも思いつきそうで小資本から始められるというところで、とっつきやすいが、後半の不動産投資になると話は別。今のご時世だと借り入れ審査が厳しくなっているし、スルガ、かぼちゃの馬車事件で、不動産投資はけっこう下火になっている。

が、全ての不動産投資を否定しているわけではない。妻を社長、子供を株主にして節税しながらお金を稼ぐ、貯めるといったストーリーは、家庭持ちのパパをかなり勇気付けてくれることだろう。

個人的にはプライベートカンパニーをすでに持っているので、会社を立ち上げることには大賛成だ。しかし、妻を代表にする、という点だけが気になる。夫婦生活が円満ならいいけど、仕事のトラブルや売上が低迷している時には確実に夫婦間のトラブルが発生するだろう。借り入れする場合はなおさらだ。代表取締役は、全責任を負うので、万が一の際は妻に矢が矛先が立つ。

そこをコントロールできるだけの経営力があればいいと思うが、普通の会社員で経営を始めてやりますってタイプの人間にはまず意識レベルから変えないと難しい。

なんでも、簡単にうまくいくってことではないわけ。「どうしてもやりたい!」と情熱持てるようなことで会社作って勝負したほうが勝率は高い。「なんとなく本に書いてあったり儲かりそう」だとおそらく失敗するだろう。