空売りは株価が急騰したり、天井圏で稼ぐ際に非常に有効なトレード手段であるといえる。しかし、注意しなければいけない点もある。僕が一番気をつけているのは「信用残が膨張してるとき」。

みんなが株価が上昇しすぎの思惑をもてば、徐々に空売りトレーダーが参戦してくる。しかし、売り注文の数を上回る買いが入ると、当然株価は上昇し続ける。そうすると、空売りの持ち玉を損切りしてくるトレーダーが増えるので買い戻しが起こる。そうするとさらに株価は上がる。上がる株価をさらに上げようと買いが群がる。すると、損切りで買いましが増える・・・この連鎖で株価がどんどん上昇していってしまい、空売りトレーダーは多大な含み損を抱えた状況に落とし込まれてしまう。大概そういった局面では、貸借倍率が1%を大幅に下回ってくる。貸借倍率の定義は検索するえば出てくるのでここでは割愛する。で、この貸借倍率が0.04とか0.02%になると、買いに対して売りの玉数が数倍多いということになる。いずれ、信用取引になるので、決済しなければいけない。すると反対売買で強制ロスカットに追い込まれるトレーダーが大量に続出するわけだ。当然買い戻しになるので買いが増え、株価は上昇する。そして、また買いが増える連鎖となるわけだ。

対策は2つ。さっさと損切りするか、やがて下落するときをひとしきりに待つかだ。この場合はどちらを選択するかは、その時も余力や投資成績、運用状況によるので正解を選択することはできない。選択はできないのだが、将来の被害が小さくなるだろうとおもうほうに賭けるべきで、売り玉を持ってしまった以上、清算の仕方はよく考えなければならない。

信用取引の借りてる期間も関係する。制度信用なら6ヶ月。無期限ならその名の通り無期限。だけど、決済して資金を回していかないと資金効率が悪い。僕は基本的に制度信用6ヶ月でトレードしているが、賞味期限は半年(6ヶ月)だと思ってる。それ以上もってても資金を寝かせてることになるし、毎日含み損を抱えている保有株を見つけて過ごすのは衛生的によろしくないと思っている。だから空売りで攻めるときは上昇につかまらないこと、資金力に応じてどこまで含み損に耐えるかはしっかりとエントリーのタイミングで大方決めておくことがよい。