ネットビジネスは広告をなんぼ投下してなんぼ儲かるか(売り上げがあがるか?)のビジネスであることには間違いない。でも、消費者の数は一定、むしろ人口減であるにもかかわらず、供給側は増幅している。つまりは供給過多の状態で競争してる状態なのだ。そんな中で「広告でCPIを抑えてアクセス増やすぞ!」なんてことをしてるといずれ顧客単価は高騰して採算が合わなくなる。

いかにして顧客単価を下げるか?

すでにリスティングでは1クリックあたりの単価はかなり高騰している。昔は「FX」とかで300円でも高いと思ってたのに最低入札単価は900を超える。これじゃ1クリックされる度に定食1食分になってしまいとてもじゃないが個人事業主が勝てるわけもない。これはアプリにも言える。アプリのほとんどはフリーミニアム。インストールは無料だが、サービス品質をあげたり、ゲーム内強化をするには有料課金が必要になり、どれだけ最初に課金率の高いユーザーを囲い込めるかにかかっている。これも海外企業ががっつり広告費を投下してくると太刀打ちなんかできっこない。

つまりは、ネットビジネスにおける広告集客モデルはやや崩壊しつつある。いずれナショクラ(ナショナルクライアント)に食いつぶされてナンバー2的な企業は勝てない。

さらにはAIすら脅威に

今でこそやや浸透してきたが、siriなどのAI検索サービスも脅威だ。今後、人はパソコンやスマホで「言葉で検索する」という行為をしなくなるはずだ。「ダイエットに詳しい情報出して」という呼びかけにAIが最適な情報を提供してくれる。これはほとんどwikiレベルのコンテンツでないとAIは情報を出してくれないだろう。クズみたいなうすい量産サイトを作っていたとしたら、siriは真っ先に除外する。「品質の高い情報はどこに行けばあるか?」をものすごい正確に探し出してくる。AI検索が本格化したときにはブランドのないサービスはますますマーケティングが難しくなる。認知度の高いサービスは検索されても、わざわざユーザーがSEOでつらつらならんだサイトからあなたのサイトを見つけて訪問するなんてめんどうなことは一切しなくなるだろう。「ブランドをどう作るか」コンテンツマーケがより重要視されることは間違いない。