FXでの注文方法を覚えましょう

FX取引で注文するには大別すると成行注文と指値注文の2つがあります。

成行注文は自分の意思でその場で良いレートの時に約定させる方法でして、それに対して指値注文は自分で決めたレートの時に約定させるという予約注文といった感じです。

FX取引は時間的な制約がある人でも比較的始めやすいのですが、為替レートを常に監視しパソコンの前に張り付けるような人は少ないでしょう。

ですから、サラリーマンや主婦の方にとって利用してほしいのが指値注文になります。

自分の思う為替レートで注文をし、約定された暁には自分の好きなレートで決済注文をするこういったことが出来るのが予約のような指値注文というわけです。

しかしFXにおいては指値注文も専門的な名称となっています、少し分かりずらいかと思いますのでこちらでは注文の方式について説明していきたいと思います。

注文方法の種類はどれくらいあるのか

FXでは自分でその場で約定させる成行注文以外にいくつもの注文方法があります。決済注文も同様です。

こちらでは成行注文以外の注文方法について紹介します、まずはどのような注文方法があるかと申しますと・・

指値注文
逆指値注文
IFD注文
OCO注文
IFO注文
基本的にはこの5種類の注文方法があります、しかしなかなか聞きなれないものが多いと思いますので説明していきたいと思います。

指値注文とは

あらかじめレートを示してそのレートの時に注文する方法を指値注文と言います。

買いの場合には現状よりも低い価格の時のレートを示し、売りの場合には現状よりも高いレートを示して注文を行う必要があります。

逆指値注文とは

指値注文と同じくあらかじめレートを示してそのレートの時に注文する方法の事をいいます。

指値と違う点は買いの場合には現状よりも高い価格の時のレートを示し、売りの場合には現状よりも低いレートを示して注文を行う必要があります。

利益は伸ばしたいが、損失は限定したいという場合に利用されます。例えば以下のようなときに利用されます。

買いで新規注文後約定レートから-50pipのところに決済注文を入れておく
トレンドに沿って買いを入れたいが現状から20pip上がったところから新規で買い注文を入れる

IFD注文とは

IFD注文はあらかじめ2種類の注文を設定しておき、第1注文が約定されたら、次に第2注文が注文状態になるというものです。

IFDはイフダン(Ifdone)と言われ、もし注文が約定されたら次の注文をしますという意味合いです。例えば以下のようなときに利用されます。

今から-50pip動いたところで買いの指値注文をし、注文レートから+50pipのところで決済の指値注文をする
今から-50pip動いたところで売りの逆指値注文をし、注文レートから+50pipのところでストップロス決済の逆指値注文をする

OCO注文とは

OCO注文とはあらかじめ2つの注文を出しておき、相場に有利な片方が約定されたらもう片方の注文は無くなるというものです。

オーシーオーと呼び、もみ合い相場でどちらへ動くか分からない場合などに利用します、例えば以下の時に利用されます。

上がるか下がるか分からない時に+20pipの時に逆指値で買いを入れておき、-20pipの時に逆指値で売りの注文を入れる
新規注文後に利益確定の注文と、損失確定のストップロスの注文の両方を入れておく

IFO注文とは

IFO注文は3つの注文を出しておき、第1注文が約定されたら、第2と第3注文が注文状態となりどちらかが約定されたら片方は無くなります。

この方法はIFD注文とOCO注文が一体化したものであり、イフダンオーシーオーと呼ばれます。

-50pip動いたところで買い注文を出しておき、約定されたら利益確定の注文と損失確定の注文を入れておく
基本はこの5つと成行注文となりますが、これ以外にも注文方法はありますが基本を組み合わせたもので成行OCOなどもありますし、その会社ならではの新しい注文の方法等もあります。

スリッページとは

指値や逆指値などでレート限定の注文をしておいてもその通りに約定されずに、自分にとって不利な状況でも約定される場合があります。

例えばドル/円で100.50円で買いの指値を入れておいたのに100.45円の不利なレートで約定されることがあります。

これをレートのスリップや滑るといい、相場が安定しているときには起こりにくいのですが、経済指標発表や有事の際にはレートが大きく飛んで動くことがあります。

個人投資家はFX会社に注文を出しますが、FX会社は銀行間市場を確認して注文すると言ったことがありどうしても微妙ながらタイムラグが発生してしまいます。

そのタイムラグのせいで若干のレートの誤差が出てしまうことがありうるというわけです。

その微妙な誤差がスリッページと呼ばれる症状なんです。上の例では不利なレートで約定されましたが有利なレートで約定されることもあります。

このようなスリッページなどは無いことが当然ですしあってはならないことだとは思いますが起こりうることだということを認識しておきましょう。

スリッページの範囲を設定しておく

注文を出す際にスリップの許容範囲を設定することが出来ますので、0.1pipでもスリップしてほしくない場合にはそのように設定しておきましょう。

ただしあまりに許容範囲を狭く設定してしまうと注文がなかなか約定されないこともありますので気を付けましょう。

システムのスペックが高ければ高いほどスリッページは起こりにくいですが単純にFX会社を比較できるものではないというのが現実です。

ただ一般的にスリッページが起きにくいと評判の会社はDMM.com証券や外為オンラインと言われていますので参考にしてください。

まとめ | 指値注文と成行の使い分けをしよう

FXでは為替レートが24時間動き続けているために成行注文だけでは大変であると思います。

指値等の自動注文を駆使して自分が参加出来る時間をうまく使うとともに、時間が限られている人ほど逆指値でストップロス注文は確実に入れておくようにしましょう。損失を限定させることが大事です。

そしてFXは指定通りの注文が通らない可能性があるというリスクがあることも理解しておきましょう。

特に成行注文においては指値注文に比べてスリッページのリスクが高いということを覚えておきましょう。