ビットコインは各国の通貨で取引されている

ビットコインは現在、世界の多くの国で取引されています。従来はビットコインを禁止または制限していた国が徐々に認めるようになっている事例もあります。

アメリカではドル・ビットコイン、ユーロ圏ではユーロ・ビットコイン、日本では円・ビットコインなど、各国ごとに、自国の「通貨」で売買されています。

では、それぞれの価格はどうやって決まるのでしょうか。

たとえば「金」は米ドル建てで値付けされており、日本では、それを円換算して日本円で売買、ユーロ圏ではユーロに換算されてユーロで売買されています。「金価格×為替レート」で円建ての金価格が決まるわけです。ちなみにドル建てで値付けされているのは、米ドルが世界の基軸通貨だからです。

株式も同様で、アメリカのナスダックに上場している株式に日本から投資する場合、株価が1000ドル、為替レートが1ドル=100円なら、1000ドル×100円で、日本円では10万円が必要になります(為替手数料は考慮せず)。この場合、株価はあくまで1つで、日本円での投資に必要な額は、株価を円に換算するだけのことです。

しかし、ビットコインは違います。

まず知っておきたいのは、ビットコインはUSドルで価格が決まっているわけではない、ということです。

価格の推移をみたりするために便宜上、米ドル価格が用いられることが多いですが、もともと米ドルで価格が決められているわけではありません。

ドル・ビットコイン、ユーロ・ビットコイン、円・ビットコインなど、それぞれで価格が異なり、いずれも、ドル・ビットコインを買いたい人と売りたい人のバランス(需給バランス)、ユーロ・ビットコインの需給バランス…などで価格が決まっているのです。

金などに投資したことがある人は混乱するかもしれませんが、円・ビットコインの価格は、「ドル・ビットコイン価格×為替レート」で決まるわけではなく、各国の需要と供給で決まる、ということをしっかりと頭に入れておきましょう。