為替概況のニュースを見ていると、「国内輸入企業の円売り」が円安の要因になっているという記事をよく目にしませんか?
この国内輸入企業の円売りが、なぜ円安になるのか?
その理由を答えられるでしょうか。
一例をご紹介しましょう。
石油会社などの輸入企業は、原油などの原材料を海外から輸入しています。
それを精製するなどして国内で販売しています。
国内販売での売上は日本円ですが、輸入元の海外にはドルやユーロといった外貨で支払いを行う必要がありますよね。
ですから、輸入企業は、日本円から外貨への両替を銀行に依頼します。
両替を持ち込まれた銀行は、外貨の保有量が減少してします。
そこで、銀行は、外国為替市場で外貨を購入して外貨保有量を調整する必要が出てきます。
この円売り・外貨買いが、「国内輸入企業の円売り」になります。
輸入が活発になり、円売り・外貨買いが増えれば増えるほど円安は進行する仕組みです。
ですので、石油会社など輸入企業の輸入の増加が、円安の要因になります。