経済・政治関連ニュースをチェックして、政策をみながら売買タイミングを計るスキルも大事です。

どんな銘柄が上がりやすいのかは対面証券を利用して情報を得ることもできますし、ネットだけでは入手できない情報も手に入ることもありますよ。

行き過ぎた相場でリバウンドを狙ったトレードで勝つ

株価は政策の影響を受けるという側面を持っています。政策を重視して売買銘柄を決めています。

2013年4月4日に、黒田総裁が量的緩和を実行すると発言したことにより、1万2000円付近まで下落していた日経平均株価は大きく上昇しました。その後も約1カ月半の間は上昇を続けたが、同年5月23日に過熱しすぎた相場は一気に急落しました。

このとき、ここまで株価が下がるのは下がりすぎだと感じ、遠からず日経平均株価はリバウンドするに違いないと確信し、日経平均に連動するETFを購入しました。

購入後も株価は下落を続けるが、それも想定内とし、ナンピンによる買い増しを続けました。

ナンピン買いは巨大な損失を出してしまう可能性があるので、「やってはいけない」と考える人も多いが、損切りラインを決め、それを実行できるならリスクをある程度抑えることができます。

4月4日の量的緩和に関する発言の直前に下落していたときの直近安値を底と考え、キリがいい1万2000円に損切りラインを置いています。

日経平均株価はリバウンドしそうになっては、再び下落をするという動きを繰り返していたが、6月15日に株価は下落を止め、リバウンドを始めました。

その後、株価は徐々に上昇し、7月に入ると一気に上昇トレンドへと転換。そして利益が乗ってきたところで、利益確定の売り注文を出しました。

結局、このときは約4000万円の利益を上げることができました。

対面証券だからこそ得られる情報の価値

いまやネット証券が主流になっているが、美里雄さんが銘柄選びや売買のタイミングを決めるにあたり、重宝しているのが営業マンと個別に話ができる従来からある対面証券会社です。

ネット証券は圧倒的に安い売買委託手数料をウリに一気に普及したが、対面証券は売買委託手数料が高いぶん、それだけのメリットもあります。

しかし、対面証券を利用するのは、株に関する疑問に対する答えを迅速かつ正確に得られることにあるといいます。

たとえば、2012年12月に美里雄さんはこれからの景気が好転しそうだと肌で感じています。

そこで、この先の戦略を担当営業マンと議論し、過去や他国のケースで、酷似している政策について調査させました。

自分では数日かかってしまうような内容だったが、迅速に調べてきた資料によって、自分の時間をそれほど費やすことなく、期待できる銘柄をリストアップできるのです。